Metallophile SP8 Light/Light Italic – Secret Service Typewriter – Walton Stencil White/Black

“grunge”とか“distressed”といったカテゴリに入る欧文書体が好きで、気が付くとそういうのばかり買っている。もちろん自分で手書き/トレースして既存のフォントを加工することもよくあるけど、欧文書体メーカーのサイトからそういうフォントを見つけ出し、“自分のもの”にしたときの気分は最高である。きっとフリマや骨董市でお気に入りの逸品を探す人や、中古レコード店でレアな音盤を発掘するDJと共通する心理だろう。さすがにアルファベット26文字+αの欧文書体の世界はまだ自由度が高いようで、この種のフォントが次々と開発されていて、とうぶん楽しみがなくなることはなさそうだ。
古さ・劣化感をデジタルの世界に持ち込む方法として、日本には「グランジ」フォントみたいなアプローチは少ないが、大昔の伝統書体の字形を現代のデジタル技術で蘇らせる一連の動きがあって興味深い。有名な丸明オールドは、古き良き伝統の技をMac以降の技術で完璧に再現している。古くて新しい。こういう書体がデジタル時代から生まれてきたことを誇りに感じる。数年前にデジタル化されたモリサワのA1明朝は、ハライの先っぽが、刺さったら痛いのではと心配になってしまうくらい尖っていて、これは現代の尺度からみると「無骨」だが、このトンガリの合間から生まれてくる発光するような白さ・明るさが気になって仕方ないのだ。
これまでに紹介した書体は、[FONT>書体見本]カテゴリーでご覧ください。





