
風土社から出ている大平一枝さんのジャンク・スタイル・シリーズ第3巻『ジャンク・スタイル・キッチン』で使用したフォント。ThinとかUltra Lightとも呼ばれるこの種の極細書体は、とかくクライアントには好まれない傾向がある。実際、『キッチン』のときも若干太らせて使っている。声は大きい方が伝わるし、書体も太い方がより目立つ、というわけだ。
でもたまにファッション誌の見出しなどで、極細書体がさりげなく使われているのを見るとドキッとしてしまう。ときには太く強く、よりも雄弁に言葉が語り出すことがある。90年代後半くらいの中島英樹さんの中ゴシック/Nakajima Thin使いもそうだった。デザインのセオリーやトレンドから外れることは勇気がいるが、キマると逆にそれが王道になってしまうくらいの強力なパワーを秘めている。いつか大きなポスターなんかで使ってみたいなと思う。
>>T.26
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フォントについてここに書くのは久々になる。新しいフォントを買うタイミングがなかったのに加え、去年手に入れたこぶりなゴシックや游築初号ゴシックかなの使い勝手にとても満足していて、改めてほかに買い足す気持ちにならなかった。ゴシックでいえば、上記の二つを持っているのに、字形の似た游ゴシック体を改めて買う必要はないだろう、とか。丸明朝体は気になるけど(→ちりとてちんホームページ)、かな書体だけでいいから安くしてほしいな、とか……(エイワンのZEN角ゴシックや漢字タイポス、七種さんの新作など気になっている書体もある)。フォント以外のこともいろいろ考えていた時期でもあった。
大きな仕事が入ってくるとそれに合わせてフォントを買うのが通例だが、買ったのに使う機会がなくそのまま終わってしまう書体というものがごくたまにある。
花胡蝶/花蓮華/花牡丹は、書体見本を見て気に入って、発売されたばかりの頃にCIDのパッケージで買った。和をテーマにした仕事と縁遠かったのと、漢字とかなのバランスや実際に組んだときの感触がいまひとつしっくり来ず、やがて使わなくなってしまった。
タイポスA78は、去年のジャンク・スタイルのシリーズで使うつもりで秋に買ったが、結局方向性が合わなくなり使われなかった。もともと新ゴなどゴナ系の書体を積極的に使う方ではなかったけど、このシリーズには独特の可愛さと美学を感じる。機会があればまた改めて使ってみたい。
