100s.jp(初代)のアートワークについて

 古い仕事のアーカイブを調べていたら、2005年に作った「100s.jp」(中村一義率いるバンド100sのウェブサイト)のデザインのファイルがたくさん出てきたので、Worksの下記の記事に画像を新たに追加しました。

>>Works:100s.jp & “The Tour of OZ”SPECIAL WEBSITE

 いま改めてデザインを見返してみると、なんかとんでもないことをやってたな、と思う。

 それまで既存の中村一義のサイトに接ぎ木する形で設置されていた100sの項目を、正式にバンドのサイト「100s.jp」として立ち上げることになり、アートディレクションを頼まれたのだった。記事中にも書いた通り、Illustratorできっちり作ったような最初の原案が自分で気に入らなくて、途中で破棄して全部手書きで作ることにした。鉛筆で書いたドローイング主体の、ほとんどモノクロの落書きみたいなサイト。ランダムにこぼしたインクの色と、メンバーや商品の写真がわずかにアクセントとして彩りを添えている。こうして時を経て改めて見ると、自分で言うのもなんだが相当とんがっている。たしか独立前夜の頃で、自分にしかできないことは何か、必死に考えていた頃だったと思う。もちろん「100sらしさ」ということも念頭に置いていた。

 まだXHTMLもCSSもCMSも全く知らなかった頃だった(いまでも知ってるとは言い難いが…)。デザインはWorksの記事の一番下にあるように、手書きで書いたアルファベットを活字のように切り出して単語を作り、基本Photoshopでレイアウトした。それまでIllustratorオンリーだったからそれも新鮮だった。それをWEBの形にコンバートしてくれた当時のWEBスタッフにとっても、大変な労力だったに違いない。きっといまだったらこんな作り方は絶対にしないだろう(XHTML+CSSとかWordPressのきれいなテンプレートに少し装飾を加えた、見やすいサイトを目指すだろう)。実際このデザイン案に寸分違わぬ形でサイトはオープンしたが、当時のスタッフ間のゴタゴタのとばっちりを受けて、サイトはほとんど更新されないまま約半年弱の短命で、WordPressを導入した(スタッフによる更新が可能な)別のデザインにすぐ切り替わってしまった。ともあれ、これはWEBの常識を知らなかったからこそできた、ありえない、怖れ知らずのデザインだった。

 




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